バーチャルTinderツアー2020 Vol.2

日本はこの感染症対策について未だ遅れを取っているが、世界各地では経済活動が緩和されようとしている場所もでてきた。

そろそろTinderパスポート機能の無料提供も終わる。

決してお金が惜しいわけではないが、(むしろどちらかというと良いサービスにはガンガン課金したいと思うタイプ)

あまりダラダラ続けたい試みではないので、そろそろ一旦終わりにして起きたことをまとめたいと思っている。

今回は仕事で統計取るのを依頼されたとかでもなく、特定の目的があったわけでもない。

ただこういう時期にオンラインでランダムに人とつながることで、一体どんなことが起きるのか見たかっただけで、特に面白いことが何も起こらない可能性も想定していた。

ワケわからん変態に絡まれてセクハラワードを吐かれただけで終わる可能性だってあるし。

でも実際には300〜400マッチくらいした中で、ロックダウン中のクリエイターばかりが残った。

マッチングアプリを使ったことがある人ならわかると思うが、こういうアプリではマッチはしても何となくメッセージのやり取りが続かず、フェードアウトしてしまうことが大半だ。

テキストとはいえ見知らぬ相手との会話を続けるというのは、そんなに楽ではない。

現代に生きる我々にとってテキストというものには、無機質なようでいてフィーリングが乗っている。

なんとなくやり取りの続かない相手っていうのは、つまりフィーリングが合わない相手なのである。

自称マッチングアプリの猛者としてこれは100%断言できるが、文面で違和感を感じる・盛り上がらない相手とは直接会ったとしても絶対にピンとこない。

私はテキストの交換というものは前戯だと思っている。

えっ、あ、なんかまた話が飛躍してきたな。

いやまあ実際テキストの行く末に性的な交わりがあるかどうかは置いといて。

でもテキストは俯瞰で見れば、性に繋がり得る前戯である。

LINE
Messenger
Whats app

こんだけメッセージアプリが普及した時代で、出かけた先でいい感じの人と出会ってLINEとか交換したとしても、突然その日の夜に電話とかしないじゃないですか。

いやまあ中には電話してくる前のめりな輩もいるかもしれないけど、若干の昭和感を隠しきれないし多分私とは確実にバイブスが合わない。

たぶんそういう「オレLINEとか苦手だからさ、電話のほうが早くね」とか言う奴は大体付き合いが長くなるにつれ電話するのすら面倒になってどんどん女の扱いが雑になりミソジニー化…あ、いやなんでもないです。

Anyway,

テキストか電話か。
何を入力するのか。
返信はどのくらいのペースで。
どの時間帯に。

もうその選択からすでに前戯は始まっている。

んで、対象が何十人何百人といたとしても、結局前戯の相性がいいのなんてほんの数人なんですよ。

その先の相性がいい人も、そうそう頻繁にいないのと同じでな。

なんで前戯の話になったのかわからんが、結局そんな私とのオンライン前戯の末に残ったのは、ロックダウン中のフォトグラファー、フィルムメーカー、イラストレーター、ミュージシャン、グラフィックデザイナーなど何かを創作して生活している人たちがほとんどだった。


Covid-19は芸術を生業としている人たちの生活に、甚大な影響を与えている。

もちろん「エッセンシャルワーカー」とされている医療従事者のダメージも大きいのだけど、クリエイター達は違う意味での大きなダメージを負ったと思う。

音楽家は公演する機会を失い、映画は上映される場を失い、芸術作品が展示される場所も失われた。

国による補償については各国異なると思うが、とにもかくにもこんな状況にあってクリエイターたちが抱えている思いは、それはもう一言で語れるものではないだろう。

そんなわけなので、このバーチャルツアーは私が出会ったクリエイター達との対話に関する部分も大きくなりそうである。

そもそもこの実験で私が知りたかった答えは

「この状況においてオンラインで人と人が(精神的に)出会えるのか」

ということなので、

「交わりを始点として何か予期していなかった感情や出来事が生まれること」

を「出会い」の定義とするならば、答えは完全にイエスだったと言える。

とりあえず新しい時代は、すでに始まったようだ。


(つづく)