そこにいるだけでよかった

ブログってもっとカジュアルにちょこちょこ書いていいやつだと思うんだけど、毎度毎度書き出すと長くなって、誰が読むのかわからない掃き溜めのような何かとして着地点を失ってウロウロする節がある。

情報としてのブログサイトは別に立ち上げたので、ここはもっと適当に思いついたことをそのまま流していく場所にしようと思う。

コロナ禍とやらで世間が大きく変わっているけど、まあいいとか悪いとかは置いといて今新しい時代が始まっている。

個人的にこの一つの時代のテーマって「自分にどこまでも回帰すること」だと思っている。

世のスピリチュアリストの皆さんは今までずっと自己愛なるものを唱え続けてきたわけだけど、それでも過去の時代ってまだまだ人の意識が外側に向かってたと思う。

私自身も若い娘の頃に比べたら、人と自分を比べたりしなくなったし、誰かみたいになろうとかはあんまりしなくなった。

わりと自分自身をそのまま受け入れやすくなったわけだけど、それでもさ、外に出て人との関わりがいっぱいあった時って

「自分もあんなふうに振る舞ったほうがいいかしら」
「私もああいうモノを持ったほうがいい?」
「私もああいうメイクとかしたほうがいい?」
「私もあんなところに出かけたりしたほうがいい?」
「私もあれくらいお金を稼いでないとダメ?」
「私もあんな感じの恋人がいたほうがいい?」
「私も…私も…」

そんなふうに、無意識に人に影響されては
「自分このままじゃないほうが多分もっとクールになれる」
という謎の思い込みの元に「今ここではないどこか」をなんとなく目指していた気がする。

「今は完璧ではなくて、何かを変えたらもっとよくなる」
という気持ちは人間である以上ずーっと背負っていくものと思っていた節もあるだろう。

なんかでも人との関わりが減って、嫌でも自分と過ごす時間が増えて、色んなdistrationがなくなった途端に

「え、もうこれでよくね。」

ってふいに全てを手放し始めた自分がいた。

私はそもそもリモートワーカーとして今年は移動しながら生活したいと思っていたので、グローバルパンデミックでそれが叶わなくなり

「自分こんなんでええんか」
みたいにモヤモヤした一瞬もあった。

なんかでも自分の場合は、結局これで全てうまくいっている気しかしない。

家でゆっくりして気付いたのは自分が実はものすごく疲れていたこと。
冷静になってみたら、東京で暮らすことにも、旅して移動し続けることにも、もうどのみち耐えられないくらいに疲弊していた。

旅に出るつもりで都内の家は引き払っていたので、渡航規制で出られなくなったけどまた都心に戻るのもなんか違う…と、かつて生まれ育った海沿いの町に引っ越したのも大きい。

自分が育った幼稚園とか小学校とかを横目に過ごす日常が訪れるなんて、これまで考えたことがなかった。

私は子供の頃、自分も自分を取り巻く環境も何もかもが嫌いで仕方なくて、きっといつか自分を好きになるためには遠いどこかに旅しなくてはならないと思っていた。
子供ながらに「きっと自分はいつかここから離れなくちゃいけない、そして戻ってこない」と起きてもいないことを思って泣いたりもした。

でも実際はいい大人になって私はまたここにいる。

何度も脱走した幼稚園やほぼ行かなかった中学校を眺めて今思うのは、あの頃私のことを大嫌いだったのは実は私だけで、べつにこの町も周りの人も今と変わらず、ただここにあって私を受け入れていたということ。

移民の子だった私は、ありがちだが「〇〇人」というアイデンティティの構築ができないまま成長し、色んな面で差別されたことから自分はどこにも属してはいけないのだと感じていた。

もしどこかに属したいのなら、すごく遠くに行って、自分の力でその場所を見つけなければいけないと思っていたのだろう。

これに関しては20代で旅をして、フープや音楽やフェスカルチャーといったコミュニティの中に、私は実際に自力で自分の居場所を見つけたと思う。
人種も国籍も気にせず関われる人たちに出会ったことで、「どこかに属する」という感覚を大人になってから初めて感じたのを覚えている。

でもその後色んなところを行き来してさらに大人になって思ったのは、別にあの場所でないと私が受け入れられないわけじゃなかったということ。

結局、「ここではないどこか」に価値をずっと与え続けていたのは、自分だった。

別にずっとここにいたってよかったのだ。
いつどこにいた時も、私には全力で幸せを感じるだけの価値があった。

あの頃あんなに自分ではない誰かになりたかったのに、さんざん世界中の色んなところを旅して今私は、ここにすべてそろってたんだな、という気がしている。

最初から欲しいものは全部そろっていた。


まあ今後一生どこにも行かないよ!というつもりではないが、いまここに感じている多幸感をずっとこのままに、新しい時代をはじめていきたい。


おまけ:写真はバリで私が乗ってたスクーター。特に意味はないけどお気に入りなので。